人気ブログランキング | 話題のタグを見る

Gospel Singer 向日かおりの みちくさ日記


by spiritualsong
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

仔猫

3日まえ

上空から猫が降ってきた。

木から猫が落ちたのかと思いきや、
見ると目も明かない小さな仔猫。
木に登れるはずがない。

野良猫が屋根裏で子供を産み、
その仔猫が落ちてきた様子。

もう一匹が傍らで死んでいた。

目もまだ開いていない仔猫。
焼けたコンクリートにたたきつけられ、
よだれと糞をたらしあえいでいる。
もう駄目だ。
死ぬだけだ。
悲惨な光景に目をおおった。

でもどうしても通り過ぎていくことが出来なくて
しゃがみこんでいると、
何人かの人が声をかけ、いっしょに助けてくれた。
前日から泊まっていた友人も一緒に。

幸い日陰に移し水をやると、呼吸が落ち着き
アタマをもたげたりした。
怪我は大丈夫そうな様子。
そのうちすやすやと眠りはじめた。

やはり水の力は大きいんだ。

しかし自分も、一緒に助けてくれた人も、
通りがかるどの人も、猫は飼えないという。

一番一緒になって助けてくれたある御婦人は、
以前交通事故にあった野良犬を助け、40万円もかかったという。
でもお医者さんも半分もってくれて、20万円を払われた。
「その子はうちで犬生を全うできたよ。」と話してくれた。
めちゃくちゃ親切な方だった。
その方でさえ、目も明かない猫の世話は仕事上できないという。

立ちすくみ続けたあげく「猫が自分で生きることにかけよう」
ということになった。

とりあえず日陰で、簡単にどこかに行かないところに移した。

ネットで愛護協会を探すことを思いつき、連絡したあと
再び友人と様子を見に来たら、猫の姿はなかった。

どこへ行ったのだろう。
自分で動けるとは思えないが・・・・・。

愛護協会の方は「親猫が連れていったかもしれませんよ。」
と電話口でおっしゃったが、心の中は心配でならない。


ほんの数日でも家でみて、里親探しができたらどんなに良いかと
思ったがそれすら出来ない居住環境。
口惜しかった。

もっとむかし、ある野良の仔猫との思い出を歌にしたこともある。

猫とか、犬とか、動物の命や、なによりその心がいとおしくて、
せつなくて、たまらない。

愛護協会をいろいろ調べていたら、かわいい犬や猫達の写真がいっぱい載っていた。
あの子たちが出来るだけ幸せになれるように。
その命や心が無駄にならないように。
心から願う。
by spiritualsong | 2009-08-19 09:36