姫路革
2007年 12月 11日
昔、ど貧乏だった時代がある。
信じられないかもしれないが、電話が止まったりガスが止まったりした。
クリスマスが近くて、忙しさの極致なのだが、家でお風呂にさえ入れない、
そんな時期があった。
そんな時、財布を買いに出かけた。
千円のワゴンセールからしか買わないような人間だったが、
使い勝手の良い二千円だか二千五百円だかの財布を見つけた。
胸が痛んだ。
その財布を買うのは、何か悪い事をしているような気にさえなった。
でも、やはり使い勝手の良い方がどうしても離せなかった。
それを買う時神様にお祈りした。
この財布を買っても大丈夫なように、これからの私を祝福してくださいと。
それから約15年たつ。
財布の中身は無くならず、それどころかなんとその財布は15年以上現役だったのだ。
そんなことを思い出したのは、この姫路革の財布を頂いたからだ。
最近財布売り場に立ち止まり、さすがにくたびれてきた財布の代わりを捜していたが、
今のもの以上に使い勝手の良いものは見つからないでいた。
そんなクリスマス、神様は私の事を知っているよと、本当に美しい財布を下さった。
これを手にした時、この15年あまりの歳月が蘇った。
支えられ、祝福されてきた。
豊かに素晴しい恵みに満たされてきた。
神様は誠実で、何もかも知っていてくださる。
私を支え、これからも導いてくださる。
昨日泊めていただいたホテルは、これまで泊まった事がないほど立派で美しい部屋だった。
いただいた食事は、到底自分では食べる事のできないゴージャスなものだった。
花に埋もれ、たくさんの握手をいただき、こんな幸せな人間もそういないだろうと思った。
こんな日が来る事を、あの時の私は想像していただろうか。
感謝に感謝。
by spiritualsong
| 2007-12-11 21:53